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魔除けの都、京都

碁盤の街、京都

金沢、奈良、函館…古都はたくさんあるが、やはり日本を代表する古都と言えば京都であろう。

中心市街地は東西、南北に通じる道路によって、まるで碁盤のように整然と区画されている。

多くの神社仏閣がぶつかり合う事なく存在する京都は、街自体が巨大な文化遺産であり日本人にとって心のふるさとである。

風水が選んだ街

「鳴くよウグイス、平安京」 と学生時代に覚えた通り、794年に桓武天皇が京都に平安京を築いた。

日本の首都にふさわしい整然と区画された美しい街をつくろうという気は当然あった。

しかし、それと同時に平安京にはもう一つ、祟りや悪霊を寄せ付けない「魔除けの都」をつくることという目的もあった。

まず、京都は風水の思想がほぼ完璧に取り入れられた場所にある。

風水では吉を呼ぶ土地は、北に山、南に海か湖、東に川、西に道があるところとされている。

北に山があり南に水面があれば日当たりはいいし、川があれば水に困る事もない。

さらに大きな道路によって人々の往来にも便利である。

京都をこの条件に照らし合わせてみると、恐ろしいほどにピタリと当てはまっている。

北には洛北の山地、南には現在は消滅してしまったが巨椋池という大きな湖があり、東には鴨川が流れる。

西は中国を貫く山陰道が走っており、まさに風水にとって京都ほど首都に相応しい街はなく、選ばれるべくして選ばれた都なのである。

上賀茂神社、下鴨神社が作られた理由

しかし、魔除けにはこれだけでは不十分である。

風水では、悪魔や鬼は東北の方角、いわゆる鬼門から入ってくる。

その方角には上賀茂神社、下鴨神社、上御霊神社などの防御壁を築いている。

また、裏鬼門と呼ばれる南西の方角には大原野神社を造って魔除け対策としている。

もちろん天皇の住居である御所にも魔除け対策は施されている。

鬼門である東北には茶畑と梨の木の果樹園を作っている。

茶は邪気を摘む、梨の木は鬼門をナシにすると考える事で、魔除けにしているのだ。

そして極めつけは平安京を囲むように東西南北に建てられた大将軍神社である。

これは古事記に登場する「荒ぶる神」として有名なスサノオノミコトを祀った神社である。

スサノオノミコトに京都を守護させようと考えたのだ。

京都で神社仏閣を巡る際には風水の本を片手に、平安京にとってどんな役目をしていたのかを考えてみると面白いであろう。

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